作成又は改訂年月

** 2021年11月改訂
(第7版、承認条件削除)
* 2020年10月改訂

日本標準商品分類番号

876179

日本標準商品分類番号等

効能又は効果追加承認年月(最新)

2019年12月

薬効分類名

深在性真菌症治療剤


承認等

販売名

ボリコナゾール錠200mg「JG」

販売名コード

6179001F2046

承認・許可番号

承認番号

22800AMX00211000

商標名

Voriconazole Tablets 200mg “JG”

薬価基準収載年月

2016年6月

販売開始年月

2016年6月

貯法・使用期限等

貯法
室温保存、気密容器

使用期限
外箱等に表示


規制区分

劇薬
処方箋医薬品
※注意-医師等の処方箋により使用すること


組成

成分・含量(1錠中)
日局 ボリコナゾール 200.000mg

添加物
乳糖水和物、カルメロースカルシウム、ポビドン、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、酸化チタン、ヒドロキシプロピルセルロース、タルク、カルナウバロウ


性状

色・剤形
白色の割線入りフィルムコーティング錠

外形


大きさ(mm)
長径:14.1
短径:7.1
厚さ:4.7

重量(mg)
410.0

本体表示
ボリコナゾール 200 JG


警告

1. 本剤による治療にあたっては、感染症の治療に十分な知識と経験を持つ医師又はその指導のもとで、重症又は難治性の真菌感染症患者を対象に行うこと。

2. 重篤な肝障害があらわれることがあるので、投与にあたっては、観察を十分に行い、肝機能検査を定期的に行うこと。異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。(「副作用」の項参照)

3. 羞明、霧視、視覚障害等の症状があらわれ、本剤投与中止後も症状が持続することがある。本剤投与中及び投与中止後もこれらの症状が回復するまでは、自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないように十分注意すること。(「重要な基本的注意」、「副作用」の項参照)


禁忌

(次の患者には投与しないこと)
1. **,*次の薬剤を投与中の患者:リファンピシン、リファブチン、エファビレンツ、リトナビル、カルバマゼピン、長時間作用型バルビツール酸誘導体、ピモジド、キニジン硫酸塩水和物、イバブラジン塩酸塩、麦角アルカロイド(エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン、ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩、エルゴメトリンマレイン酸塩、メチルエルゴメトリンマレイン酸塩)、トリアゾラム、チカグレロル、アスナプレビル、ロミタピドメシル酸塩、ブロナンセリン、スボレキサント、リバーロキサバン、リオシグアト、アゼルニジピン、オルメサルタン メドキソミル・アゼルニジピン、ベネトクラクス( 再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の 用量漸増期) 、アナモレリン塩酸塩 (「 相互作用 」の項参照)

2. 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者

3. 妊婦又は妊娠している可能性のある患者(「 妊婦、産婦、授乳婦等への投与 」の項参照)


効能又は効果

効能・効果

下記の重症又は難治性真菌感染症
・侵襲性アスペルギルス症、肺アスペルギローマ、慢性壊死性肺アスペルギルス症

・カンジダ血症、食道カンジダ症、カンジダ腹膜炎、気管支・肺カンジダ症

・クリプトコックス髄膜炎、肺クリプトコックス症

・フサリウム症

・スケドスポリウム症

造血幹細胞移植患者における深在性真菌症の予防


効能・効果に関連する使用上の注意

1. カンジダ感染の治療については、他の抗真菌剤が無効あるいは忍容性に問題があると考えられる場合に本剤の使用を考慮すること。

2. 造血幹細胞移植患者における深在性真菌症の予防における本剤の使用については、真菌感染に高リスクの患者(好中球数が500/mm 3 未満に減少することが予測される患者など)を対象に行うこと。


用法・用量

成人(体重40kg以上)
通常、ボリコナゾールとして初日は1回300mgを1日2回、2日目以降は1回150mg又は1回200mgを1日2回食間に経口投与する。なお、患者の状態に応じて、又は効果不十分の場合には、増量できるが、初日投与量の上限は1回400mg1日2回、2日目以降投与量の上限は1回300mg1日2回までとする。

成人(体重40kg未満)
通常、ボリコナゾールとして初日は1回150mgを1日2回、2日目以降は1回100mgを1日2回食間に経口投与する。なお、患者の状態に応じて、又は効果不十分の場合には2日目以降の投与量を1回150mg1日2回まで増量できる。

小児(2歳以上12歳未満及び12歳以上で体重50kg未満)
ボリコナゾール注射剤による投与を行った後、通常、ボリコナゾールとして1回9mg/kgを1日2回食間に経口投与する。なお、患者の状態に応じて、又は効果不十分の場合には1mg/kgずつ増量し、忍容性が不十分の場合には1mg/kgずつ減量する(最大投与量として350mgを用いた場合は50mgずつ減量する)。
ただし、1回350mg1日2回を上限とする。

小児(12歳以上で体重50kg以上)
ボリコナゾール注射剤による投与を行った後、通常、ボリコナゾールとして1回200mgを1日2回食間に経口投与する。なお、患者の状態に応じて、又は効果不十分の場合には1回300mg1日2回まで増量できる。


用法・用量に関連する使用上の注意

1. 注射剤からボリコナゾールの投与を開始した成人患者において、経口投与可能であると医師が判断した場合は、錠剤又はドライシロップに切り替えることができる。

2. 小児においては、注射剤からボリコナゾールの投与を開始すること。患者の状態に応じて、経口投与可能であると医師が判断した場合に、錠剤又はドライシロップに切り替えることができるが、投与開始から1週間未満で注射剤から経口剤に変更した際の有効性及び安全性は検討されていないため慎重に判断すること。なお、ボリコナゾール注射剤では食道カンジダ症の適応はないため、小児の食道カンジダ症に対する本剤の使用は推奨されない。

3. 腎機能障害のある患者で注射剤の投与ができない成人患者に対しては、錠剤又はドライシロップを使用すること。

4. 軽度~中等度の肝機能低下(Child Pugh分類クラスA、Bの肝硬変に相当)がある患者では投与初日は通常の初日投与量とし、2日目以降は通常の2日目以降投与量の半量とすること。

5. 投与期間中は血中濃度をモニタリングすることが望ましい。(「 その他の注意 」の項参照)

6. 小児で用量を増減する時には、患者の状態を十分に観察し、効果及び副作用の発現を考慮して、必要最小限の増量又は減量にとどめること。ただし、原則として、投与開始後及び増量後、少なくとも3日間は増量しないこと。

7. 造血幹細胞移植患者における深在性真菌症の予防については、好中球数が500/mm 3 以上に回復する、又は免疫抑制剤の投与終了など、適切な時期に投与を終了すること。[他社が実施した臨床試験において、180日を超えた投与の有効性及び安全性は検討されていない]



使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)
1. 薬物過敏症の既往歴のある患者

2. 重度の肝機能低下のある患者[重度の肝機能低下(Child Pugh分類クラスCの肝硬変に相当)のある患者での薬物動態、安全性は検討されていないため、重度肝機能低下のある患者への本剤投与の際は、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと]

3. 不整脈を有する患者及び不整脈を発現しやすい状態にある患者(「 重要な基本的注意 」、「 副作用 」の項参照)

4. ワルファリンを投与中の患者(「 重要な基本的注意 」及び「 相互作用 」の項参照)


重要な基本的注意

1. 電解質異常のため、不整脈を発現しやすい状態にある患者に投与する場合は、投与前に電解質異常(カリウム、マグネシウム、カルシウム)を補正すること。また、本剤と電解質異常を生じさせる可能性のある血液製剤を同時に投与しないこと。

2. 本剤の投与に際しては必要に応じて血液検査、腎機能検査を行い、異常が認められた場合は、減量あるいは投与中止を考慮すること。

3. 本剤の投与に際しては、アレルギー既往歴、薬物過敏症等について十分な問診を行うこと。

4. 視神経炎、視神経乳頭浮腫等の眼障害があらわれ、本剤投与中止後も羞明、霧視、視覚障害等の症状が持続することがあるので、本剤を投与する患者にはあらかじめ説明し、必要に応じて眼科専門医を受診するよう指導すること。

5. 光線過敏性反応があらわれることがあるので、本剤投与中は長袖の衣服、帽子等の着用により日光の照射を避け、日焼け止め効果の高いサンスクリーンの使用により紫外線の照射を避けること。本剤投与中に光線過敏性反応があらわれた場合は、本剤の投与を中止すること。やむを得ず投与を継続する場合は、皮膚科医を定期的に受診するよう指導し、日光角化症などの前癌病変の早期発見に留意すること。(「 その他の注意 」の項参照)

6. 本剤とワルファリンとの併用において、ワルファリンの作用が増強し、著しいINR上昇を来した症例が報告されている。本剤投与開始にあたっては、あらかじめワルファリン服用の有無を確認し、ワルファリンと併用する場合は、プロトロンビン時間測定及びトロンボテストの回数を増やすなど慎重に投与すること。(「 相互作用 」の項参照)

7. 本剤はCYP3Aに対する強い阻害作用を有するため、患者の併用薬剤に注意し、併用薬にCYP3Aにより薬物動態学的相互作用を受けやすい薬剤(「 併用注意 」の項に記載されていない薬剤も含む。)が含まれている場合は、必要に応じて併用薬の減量を考慮するなど慎重に投与すること。(「 相互作用 」、「 薬物動態 」の項参照)


相互作用

本剤は、肝代謝酵素CYP2C19、2C9及び3A4で代謝され、CYP2C19、2C9及び3A4の阻害作用を有する( in vitro )。
CYP3Aに対する阻害作用は強い。


併用禁忌

(併用しないこと)

薬剤名等

リファンピシン(リマクタン、アプテシン、リファジン)

臨床症状・措置方法

リファンピシンとの併用により、本剤のCmaxは93%、AUCは96%減少した。

機序・危険因子

リファンピシンは、本剤の代謝酵素(CYP3A4)を誘導する。

薬剤名等

リファブチン(ミコブティン)

臨床症状・措置方法

リファブチンとの併用により、本剤のCmaxは69%、AUCは78%減少した。

機序・危険因子

リファブチンは、本剤の代謝酵素(CYP3A4)を誘導する。

薬剤名等

リファブチン(ミコブティン)

臨床症状・措置方法

本剤との併用によりリファブチンのCmaxは3.0倍、AUCは4.3倍増加した。

機序・危険因子

本剤はリファブチンの代謝酵素(CYP3A4)を阻害する。

薬剤名等

エファビレンツ(ストックリン)

臨床症状・措置方法

エファビレンツとの併用により、本剤のCmaxは61%、AUCは77%減少した。

機序・危険因子

エファビレンツは、本剤の代謝酵素(CYP2C19及びCYP2C9)を誘導する。

薬剤名等

エファビレンツ(ストックリン)

臨床症状・措置方法

本剤との併用によりエファビレンツのCmaxは1.4倍、AUCは1.4倍増加した。

機序・危険因子

本剤はエファビレンツの代謝酵素(CYP3A4)を阻害する。

薬剤名等

リトナビル(ノービア)
リトナビル含有製剤(カレトラ)

臨床症状・措置方法

リトナビルとの併用により、本剤のCmaxは66%、AUCは82%減少した。

機序・危険因子

リトナビルは、本剤の代謝酵素(CYP2C19及びCYP2C9)を誘導する。

薬剤名等

カルバマゼピン(テグレトール)
長時間作用型バルビツール酸誘導体(バルビタール、フェノバルビタール)

臨床症状・措置方法

これらの薬剤との併用により、本剤の代謝が促進され血中濃度が減少するおそれがある。

機序・危険因子

これらの薬剤は、本剤の代謝酵素(CYP3A4)を誘導する。

薬剤名等

ピモジド(オーラップ)
キニジン硫酸塩水和物(硫酸キニジン)

臨床症状・措置方法

本剤との併用により、これらの薬剤の血中濃度が増加し、QT延長、心室性不整脈(torsades de pointesを含む)などの心血管系の副作用を引き起こすおそれがある。

機序・危険因子

本剤はこれらの薬剤の代謝酵素(CYP3A4)を阻害する。

薬剤名等

* イバブラジン塩酸塩(コララン)

臨床症状・措置方法

*本剤との併用により、イバブラジンの血中濃度が増加し、過度の徐脈があらわれるおそれがある。

機序・危険因子

*本剤はイバブラジンの代謝酵素(CYP3A)を阻害する。

薬剤名等

* 麦角アルカロイド
エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン(クリアミン配合錠)
ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩
エルゴメトリンマレイン酸塩
メチルエルゴメトリンマレイン酸塩(パルタンM)

臨床症状・措置方法

本剤との併用により、これらの薬剤の血中濃度が増加し、麦角中毒を引き起こすおそれがある。

機序・危険因子

本剤はこれら薬剤の代謝酵素(CYP3A4)を阻害する。

薬剤名等

トリアゾラム(ハルシオン)

臨床症状・措置方法

本剤との併用により、トリアゾラムの血中濃度が増加し、作用の増強や作用時間延長を引き起こすおそれがある。

機序・危険因子

本剤はトリアゾラムの代謝酵素(CYP3A4)を阻害する。

薬剤名等

* チカグレロル(ブリリンタ)

臨床症状・措置方法

*本剤との併用により、チカグレロルの血中濃度が上昇し、血小板凝集抑制作用が増強するおそれがある。

機序・危険因子

*本剤はチカグレロルの代謝酵素(CYP3A)を阻害する。

薬剤名等

* アスナプレビル(スンベプラ)

臨床症状・措置方法

*本剤との併用により、アスナプレビルの血中濃度が上昇し、肝臓に関連した有害事象が発現、または重症化するおそれがある。

機序・危険因子

*本剤はアスナプレビルの代謝酵素(CYP3A)を阻害する。

薬剤名等

* ロミタピドメシル酸塩(ジャクスタピッド)

臨床症状・措置方法

*本剤との併用により、ロミタピドの血中濃度が上昇するおそれがある。

機序・危険因子

*本剤はロミタピドの代謝酵素(CYP3A)を阻害する。

薬剤名等

* ブロナンセリン(ロナセン)

臨床症状・措置方法

*本剤との併用により、ブロナンセリンの血中濃度が上昇し、作用が増強するおそれがある。

機序・危険因子

*本剤はブロナンセリンの代謝酵素(CYP3A4)を阻害する。

薬剤名等

* スボレキサント(ベルソムラ)

臨床症状・措置方法

*本剤との併用により、スボレキサントの血中濃度が上昇し、作用が増強するおそれがある。

機序・危険因子

*本剤はスボレキサントの代謝酵素(CYP3A)を阻害する。

薬剤名等

* リバーロキサバン(イグザレルト)

臨床症状・措置方法

*本剤との併用により、リバーロキサバンの血中濃度が上昇し、抗凝固作用が増強することにより、出血の危険性が増大するおそれがある。

機序・危険因子

*本剤はリバーロキサバンの代謝酵素(CYP3A4)を阻害する。

薬剤名等

* リオシグアト(アデムパス)

臨床症状・措置方法

*本剤との併用により、リオシグアトの血中濃度が上昇するおそれがある。

機序・危険因子

*本剤はリオシグアトの代謝酵素である複数のCYP分子種(CYP1A1、CYP3A等)を阻害する。

薬剤名等

* アゼルニジピン(カルブロック)
オルメサルタン メドキソミル・アゼルニジピン(レザルタス)

臨床症状・措置方法

*本剤との併用により、アゼルニジピンの血中濃度が上昇するおそれがある。

機序・危険因子

*本剤はアゼルニジピンの代謝酵素(CYP3A4)を阻害する。

薬剤名等

**,* ベネトクラクス( 再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の 用量漸増期)(ベネクレクスタ)

臨床症状・措置方法

*本剤との併用により、ベネトクラクスの血中濃度が増加し、腫瘍崩壊症候群の発現が増強されるおそれがある。

機序・危険因子

*本剤はベネトクラクスの代謝酵素(CYP3A)を阻害する。

薬剤名等

** アナモレリン塩酸塩(エドルミズ)

臨床症状・措置方法

** 本剤との併用により、アナモレリンの血中濃度が増加し、副作用の発現が増強されるおそれがある。

機序・危険因子

** 本剤はアナモレリンの代謝酵素(CYP3A4)を阻害する。


併用注意

(併用に注意すること)

薬剤名等

**,* ベネトクラクス( 再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の 維持投与期 、急性骨髄性白血病

臨床症状・措置方法

*本剤との併用により、ベネトクラクスの血中濃度が増加するおそれがある。
ベネトクラクスを減量するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。

機序・危険因子

*本剤はベネトクラクスの代謝酵素(CYP3A)を阻害する。

薬剤名等

抗てんかん薬(フェニトイン)

臨床症状・措置方法

フェニトインとの併用により、本剤のCmaxは49%、AUCは69%減少した。 1)

機序・危険因子

フェニトインは、本剤の代謝酵素(CYP3A4)を誘導する。

薬剤名等

抗てんかん薬(フェニトイン)

臨床症状・措置方法

本剤との併用により、フェニトインのCmaxは1.7倍、AUCは1.8倍増加した。 1)

機序・危険因子

本剤はフェニトインの代謝酵素(CYP2C9)を阻害する。

薬剤名等

* レテルモビル

臨床症状・措置方法

*レテルモビルとの併用により、本剤のCmaxは39%、AUC 0-12 は44%減少した。

機序・危険因子

*レテルモビルは本剤の代謝酵素(CYP2C19及びCYP2C9)を誘導すると考えられる。

薬剤名等

* レテルモビル

臨床症状・措置方法

*レテルモビルとの併用により、作用が減弱するおそれがある。

機序・危険因子

*レテルモビルは本剤の代謝酵素(CYP2C19及びCYP2C9)を誘導すると考えられる。

薬剤名等

** チロシンキナーゼ阻害剤(ボスチニブ水和物、ニロチニブ塩酸塩水和物、イブルチニブ、ラロトレクチニブ硫酸塩)

臨床症状・措置方法

** 本剤との併用により、これらの薬剤の血中濃度が増加するおそれがあるため、代替薬への変更を考慮すること。

機序・危険因子

** 本剤はこれらの薬剤の代謝酵素(CYP3A)を阻害する。

薬剤名等

** HIVプロテアーゼ阻害薬( ホス アンプレナビル)

臨床症状・措置方法

**本剤との併用により、 ホスアンプレナビルの活性代謝物であるアンプレナビル の血中濃度が増加するおそれがある。

機序・危険因子

** In vitro 試験結果において、本剤は アンプレナビル の代謝酵素(CYP3A4)を阻害した。

薬剤名等

** HIVプロテアーゼ阻害薬( ホス アンプレナビル)

臨床症状・措置方法

** ホスアンプレナビル との併用により、本剤の血中濃度が増加するおそれがある。

機序・危険因子

** In vitro 試験において、 アンプレナビル は本剤の代謝酵素(CYP3A4)を阻害した。

薬剤名等

非ヌクレオシド逆転写酵素阻害薬(NNRTI)(デラビルジンメシル酸塩)

臨床症状・措置方法

これらの薬剤との併用により、本剤の血中濃度が増加するおそれがある。

機序・危険因子

In vitro 試験結果において、これらの薬剤は本剤の代謝酵素(CYP3A4)を阻害した。

薬剤名等

非ヌクレオシド逆転写酵素阻害薬(NNRTI)(デラビルジンメシル酸塩)

臨床症状・措置方法

これらの薬剤との併用により、本剤の血中濃度が減少するおそれがある。

機序・危険因子

これらの薬剤は本剤の代謝酵素(CYP3A4)を誘導するおそれがある。

薬剤名等

非ヌクレオシド逆転写酵素阻害薬(NNRTI)(デラビルジンメシル酸塩)

臨床症状・措置方法

本剤との併用により、これらの薬剤の血中濃度が増加するおそれがある。

機序・危険因子

In vitro 試験結果において、本剤はこれらの薬剤の代謝酵素(CYP3A4)を阻害した。

薬剤名等

** トレチノイン

臨床症状・措置方法

** 本剤との併用により、トレチノインの血中濃度が増加するおそれがある。

機序・危険因子

** 本剤はトレチノインの代謝酵素(CYP)を阻害する。

薬剤名等

** 免疫抑制剤(シクロスポリン、タクロリムス水和物 、エベロリムス

臨床症状・措置方法

**本剤との併用により、シクロスポリンのCmaxは1.1倍 、AUCは1.7倍 増加した。 2)

機序・危険因子

本剤はこれらの薬剤の代謝酵素(CYP3A4)を阻害する。

薬剤名等

** 免疫抑制剤(シクロスポリン、タクロリムス水和物 、エベロリムス

臨床症状・措置方法

**本剤との併用により、タクロリムスのCmaxは2.2倍 、AUCは3.2倍 増加した。

機序・危険因子

本剤はこれらの薬剤の代謝酵素(CYP3A4)を阻害する。

薬剤名等

** 免疫抑制剤(シクロスポリン、タクロリムス水和物 、エベロリムス

臨床症状・措置方法

** 本剤との併用により、エベロリムスの血中濃度が増加するおそれがある。

機序・危険因子

本剤はこれらの薬剤の代謝酵素(CYP3A4)を阻害する。

薬剤名等

クマリン系抗凝血薬(ワルファリンカリウム)

臨床症状・措置方法

本剤との併用により、プロトロンビン時間が1.9倍延長した。 3) また、著しいINR上昇を来した症例が報告されている。(「 重要な基本的注意 」の項参照)

機序・危険因子

本剤はワルファリンの代謝酵素(CYP2C9)を阻害する。

薬剤名等

プロトンポンプ阻害薬(オメプラゾール)

臨床症状・措置方法

本剤との併用により、オメプラゾールのCmaxは2.2倍、AUCは3.8倍増加した。

機序・危険因子

本剤はオメプラゾールの代謝酵素(CYP2C19及びCYP3A4)を阻害する。

薬剤名等

** ミダゾラム

臨床症状・措置方法

** 本剤との併用により、ミダゾラム0.05mg/kg単回静脈内投与時のミダゾラムのAUCは3.7倍に増加し、ミダゾラム7.5mg単回経口投与時(本邦未承認)のミダゾラムのCmaxは3.8倍に、AUCは10.3倍に増加した。 4)

機序・危険因子

** 本剤はミダゾラムの代謝酵素(CYP3A4)を阻害する。

薬剤名等

**HMG-CoA還元酵素阻害薬

臨床症状・措置方法

**本剤との併用により、 HMG-CoA還元酵素阻害薬 の血中濃度が増加するおそれがある。

機序・危険因子

** In vitro 試験において、本剤は HMG-CoA還元酵素阻害薬 の代謝酵素(CYP3A4)を阻害した。

薬剤名等

ジアゼパム

臨床症状・措置方法

本剤との併用により、ジアゼパムのAUCは増加し、血中濃度半減期は延長した。 5)

機序・危険因子

本剤はジアゼパムの代謝酵素(CYP3A4及びCYP2C19)を阻害する。

薬剤名等

ゾルピデム

臨床症状・措置方法

本剤との併用により、ゾルピデムのCmaxは1.2倍、AUCは1.5倍増加した。 6)

機序・危険因子

本剤はゾルピデムの代謝酵素(CYP3A4及びCYP2C9)を阻害する。

薬剤名等

スルホニル尿素系血糖降下薬(トルブタミド)

臨床症状・措置方法

本剤との併用により、これらの薬剤の血中濃度が増加するおそれがある。

機序・危険因子

本剤はこれらの薬剤の代謝酵素(CYP2C9)を阻害する。

薬剤名等

ビンカアルカロイド系抗悪性腫瘍薬(ビンクリスチン硫酸塩、ビンブラスチン硫酸塩)

臨床症状・措置方法

本剤との併用により、これらの薬剤の血中濃度が増加するおそれがある。

機序・危険因子

本剤はこれらの薬剤の代謝酵素(CYP3A4)を阻害する。

薬剤名等

メサドン塩酸塩

臨床症状・措置方法

本剤との併用により、メサドンのCmaxが30.7%、AUCが47.2%増加した。

機序・危険因子

本剤はこれらの薬剤の代謝酵素(CYP3A4)を阻害する。

薬剤名等

オキシコドン

臨床症状・措置方法

本剤との併用により、オキシコドンのCmaxとAUCが増加した。 7)

機序・危険因子

本剤はこれらの薬剤の代謝酵素(CYP3A4)を阻害する。

薬剤名等

フェンタニル

臨床症状・措置方法

本剤との併用により、フェンタニルのAUCが増加した。 8)

機序・危険因子

本剤はこれらの薬剤の代謝酵素(CYP3A4)を阻害する。

薬剤名等

イブプロフェン、ジクロフェナク

臨床症状・措置方法

本剤との併用により、これらの薬剤のCmaxとAUCが増加した。 9),10)

機序・危険因子

本剤はこれらの薬剤の代謝酵素(CYP2C9)を阻害する。

薬剤名等

経口避妊薬(ノルエチステロン・エチニルエストラジオール)

臨床症状・措置方法

ノルエチステロン・エチニルエストラジオールとの併用により、本剤のCmaxは14%、AUCは46%増加した。

機序・危険因子

これらの薬剤は本剤の代謝酵素(CYP2C19)を阻害する。

薬剤名等

経口避妊薬(ノルエチステロン・エチニルエストラジオール)

臨床症状・措置方法

本剤との併用により、エチニルエストラジオールのCmaxは36%、AUCは61%増加し、ノルエチステロンのCmaxは15%、AUCは53%増加した。

機序・危険因子

本剤はこれらの薬剤の代謝酵素(CYP3A4)を阻害する。

薬剤名等

セイヨウオトギリソウ(St. John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品

臨床症状・措置方法

セイヨウオトギリソウとの併用により、本剤のAUCは59%減少した。 11) 本剤投与時はセイヨウオトギリソウ含有食品を摂取しないよう注意すること。

機序・危険因子

セイヨウオトギリソウは、本剤の代謝酵素(CYP3A4)を誘導する。

副作用

副作用等発現状況の概要

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。


重大な副作用

1. ショック、アナフィラキシー
(頻度不明)
ショック、アナフィラキシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

2. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑
(頻度不明)
中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、多形紅斑等があらわれることがあるので、皮疹等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

3. 肝障害
(頻度不明)
重篤な肝障害(肝炎、黄疸、肝不全、肝性昏睡等)があらわれることがあり、死亡例も報告されているので、投与にあたっては、観察を十分に行い、必要に応じて肝機能検査を定期的(月に1~2回)に行うこと。異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

4. 心電図QT延長、心室頻拍、心室細動、不整脈、完全房室ブロック
(頻度不明)
心電図QT延長、心室頻拍(torsades de pointesを含む)、心室細動、不整脈、完全房室ブロック、心室性二段脈、心室性期外収縮、頻脈等があらわれることがあるので、定期的に心電図検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

5. 心不全
(頻度不明)
心不全があらわれることがあるので、心機能に関する異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

6. 腎障害
(頻度不明)
重篤な腎障害(急性腎障害、腎炎、腎尿細管壊死等)があらわれることがあるので、定期的に腎機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

7. 呼吸窮迫症候群
(頻度不明)
呼吸窮迫症候群があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

8. ギラン・バレー症候群
(頻度不明)
ギラン・バレー症候群があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

9. 血液障害
(頻度不明)
骨髄抑制、汎血球減少、再生不良性貧血、無顆粒球症、播種性血管内凝固等の重篤な血液障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

10. 偽膜性大腸炎
(頻度不明)
偽膜性大腸炎等の重篤な大腸炎があらわれることがあるので、腹痛、下痢があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

11. 痙攣
(頻度不明)
痙攣等の神経障害があらわれることがあるので、このような症状が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。

12. 横紋筋融解症
(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

13. 間質性肺炎
(頻度不明)
間質性肺炎があらわれることがあるので、咳嗽、呼吸困難、発熱、肺音の異常(捻髪音)等が認められた場合には、速やかに胸部X線、胸部CT、血清マーカー等の検査を実施し、本剤の投与を中止するとともに、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

14. 低血糖
(頻度不明)
重篤な低血糖があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

15. 意識障害
(頻度不明)
意識消失、意識レベルの低下等の意識障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。


その他の副作用

次のような副作用が認められた場合は、必要に応じ、減量、投与中止等の適切な処置を行うこと。
血液及びリンパ系障害
(頻度不明)
白血球減少症、血小板減少症、貧血、リンパ節症

心臓障害
(頻度不明)
動悸、心嚢液貯留、肺水腫、脚ブロック

耳・迷路障害
(頻度不明)
聴覚過敏、耳鳴、回転性眩暈

内分泌障害
(頻度不明)
ADH不適合分泌、副腎皮質機能不全、甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症

眼障害
(頻度不明)
羞明、霧視、視覚障害、眼の異常感、調節障害、色覚異常、複視、眼瞼浮腫、流涙増加、縮瞳、視神経乳頭浮腫、光視症、網膜滲出物、網膜出血、網膜毛細血管瘤、網膜裂孔、網膜血管炎、黄視症、眼瞼炎、視神経炎、強膜炎、角膜混濁、視神経萎縮

胃腸障害
(頻度不明)
悪心、嘔吐、腹部膨満、口唇のひび割れ、便秘、下痢、消化不良、胃潰瘍、痔核、イレウス、口唇乾燥、口唇粘膜脱落、口唇炎、逆流性食道炎、口内炎、腹痛、胃腸炎、十二指腸炎、歯肉炎、舌炎、膵炎、舌浮腫、腹膜炎

全身障害及び投与局所様態
(頻度不明)
無力症、胸痛、胸部圧迫感、異常感、倦怠感、末梢性浮腫、発熱、口渇、悪寒、注射部位反応/炎症、インフルエンザ症候群

肝胆道系障害
(頻度不明)
胆嚢炎、胆石症、肝腫大

感染症及び寄生虫症
(頻度不明)
副鼻腔炎

代謝及び栄養障害
(頻度不明)
食欲不振、高血糖、高カリウム血症、低カリウム血症、低ナトリウム血症、高コレステロール血症

筋骨格及び結合組織障害
(頻度不明)
背部痛、四肢痛、関節炎、骨膜炎

神経系障害
(頻度不明)
頭痛、認知不能症、健忘、浮動性めまい、味覚異常、感覚減退、傾眠、会話障害、振戦、視野欠損、末梢性ニューロパチー、錯感覚、失調、脳浮腫、筋緊張亢進、眼振、失神、注視痙攣、錐体外路症候群

精神障害
(頻度不明)
不眠症、錯乱状態、幻覚、幻聴、幻視、不安、うつ病、激越

腎及び尿路障害
(頻度不明)
血尿、アルブミン尿

呼吸器、気管支及び縦隔障害
(頻度不明)
喀血

皮膚及び皮下組織障害
(頻度不明)
皮膚乾燥、湿疹、紅斑、結節性紅斑、発疹、毛髪変色、光線過敏性反応、多汗、 そう 痒症、丘疹、皮膚落屑、蕁麻疹、顔面浮腫、斑状丘疹状皮疹、脱毛症、剥脱性皮膚炎、紫斑、固定薬疹、乾癬、血管浮腫、皮膚エリテマトーデス、偽性ポルフィリン症

血管障害
(頻度不明)
潮紅、低血圧、血栓性静脈炎、静脈炎、リンパ管炎

臨床検査
(頻度不明)
ALT(GPT)増加、AST(GOT)増加、ALP増加、γ-GTP増加、血中ビリルビン増加、血中カルシウム増加、血中クレアチニン増加、LDH増加、血中カリウム減少、血中カリウム増加、血圧低下、血圧上昇、フィブリンDダイマー増加、血清FDP増加、膵アミラーゼ増加、好酸球増加、血小板数減少、BUN増加


高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、用量に留意するなど慎重に投与すること。


妊婦、産婦、授乳婦等への投与

1. 動物実験で催奇形性作用が報告されているので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[ラット10mg/kg以上投与において催奇形性(口蓋裂、水腎症/尿管水腫)、ウサギ100mg/kg投与において胎児毒性(胎児死亡率増加、骨格変異等)が認められた]

2. 授乳中の婦人への投与に関する安全性は確立されていないので、授乳中の婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合のみ投与すること(母乳中への移行は不明であるため、授乳中の婦人には授乳を避けさせること)。


小児等への投与

1. 低出生体重児、新生児、乳児又は2歳未満の幼児に対する安全性は確立していない(本剤の使用経験はない)。

2. 小児で光線過敏性反応及び皮膚扁平上皮癌が発現した報告もあるので、日光の照射を避けること。小児で皮膚弾力性の低下、色素の沈着や脱失等の光老化が認められた場合は、日光の照射を避け、投与中止後も観察を行うことが望ましい。

3. 小児を対象とした海外臨床試験では、成人と比べ肝酵素上昇の発現頻度が高いことが報告されているので、投与に際しては観察を十分に行うこと。


過量投与

外国で健康成人にボリコナゾール製剤(錠剤)を1600mg単回投与した際、視覚異常、色視症、頭痛、浮動性めまい、幻覚、不眠症、羞明等が認められた。
本剤に対する解毒剤は明らかでないため、本剤の過量投与時には、患者の臨床状態を観察するなど一般的な支持療法及び対症療法を行うこと。必要に応じて、胃洗浄等を行うなどして未吸収の薬剤を除去すること。


適用上の注意

薬剤交付時:
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)


その他の注意

1. 外国人患者において、ボリコナゾールの血漿中濃度と肝機能検査値異常発現率の間に統計的に有意な関連性が認められた。日本人健康成人においては、肝機能障害が発生した症例で、かつ、血漿中濃度が測定されていた症例の血漿中濃度トラフ値はいずれも4.5μg/mL以上であった。また、他社が実施した国内臨床試験では有効性及び安全性に応じた投与量の調整に加え、目安としてトラフ血漿中濃度が4.5μg/mL以上の場合、必要に応じて投与量を減量する血中濃度モニタリングを実施した。他社が実施した国内外の臨床試験データからは肝機能検査値異常の出現を予測する血漿中濃度の閾値は認められていない。

2. 肺移植あるいは心肺移植患者を対象とした海外の観察研究において、本剤曝露患者では皮膚扁平上皮癌の発生リスクがアゾール系抗真菌薬非曝露患者と比較して有意に高く(ハザード比:2.39、95%信頼区間 1.31-4.37)、この発生リスクは180日を超える長期曝露の患者で高い(ハザード比:3.52、95%信頼区間 1.59-7.79)との報告がある。 12)

3. ボリコナゾール製剤投与後に、皮膚扁平上皮癌及び悪性黒色腫が発生したとの報告がある。また、ボリコナゾール製剤長期投与中に、光線過敏性反応を発現している患者で皮膚扁平上皮癌及び悪性黒色腫が発生したとの報告がある。



薬物動態

1. 生物学的同等性試験
1. ボリコナゾール錠50mg「JG」
ボリコナゾール錠50mg「JG」は、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(平成24年2月29日 薬食審査発0229第10号 別紙2)」に基づき、ボリコナゾール錠200mg「JG」を標準製剤とした溶出試験の結果、溶出挙動は同等と判定され、生物学的に同等とみなされた。 13)

2. ボリコナゾール錠100mg「JG」
ボリコナゾール錠100mg「JG」は、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(平成24年2月29日 薬食審査発0229第10号 別紙2)」に基づき、ボリコナゾール錠200mg「JG」を標準製剤とした溶出試験の結果、溶出挙動は同等と判定され、生物学的に同等とみなされた。 14)

3. ボリコナゾール錠200mg「JG」
ボリコナゾール錠200mg「JG」と標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(ボリコナゾールとして200mg)健康成人男子(肝代謝酵素CYP2C19の活性が低い被験者(PM:Poor Metabolizer)を除く)に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行い、生物学的同等性を検証した。
AUCについては対数値の平均値の差の90%信頼区間はlog(0.92)~log(1.10)であり、判定基準log(0.80)~log(1.25)の範囲内であった。また、Cmaxについては対数値の平均値の差はlog(0.97)であり、判定基準log(0.90)~log(1.11)の範囲にあり、かつ、「後発医薬品の生物学的同等性試験ガイドライン(平成24年2月29日 薬食審査発0229第10号 別紙1)」に従った溶出試験で溶出挙動が類似していたことから、生物学的に同等であると判定された。 15)


2. 分布 16)
日本人及び外国人健康成人のボリコナゾールの定常状態における分布容積は4.6L/kgと推定された。

1. 組織内移行(外国データ) 17)
ボリコナゾール投与後1~10時間の血漿中ボリコナゾール濃度に対する髄液中ボリコナゾール濃度の比は0.22~1.0(中央値0.46)であった。

2. 蛋白結合率 18)
ボリコナゾールのヒト血漿蛋白に対する結合率は、58%であった。

3. 代謝 18),19)
In vitro 試験において、ボリコナゾールはCYP2C19、CYP2C9及びCYP3A4によって代謝される。本剤の主要代謝物はN-オキシドである。

4. 排泄 18)
ボリコナゾールは、肝代謝により消失し、単回投与後96時間までに尿中に未変化体として投与量の2%未満が排泄される。

5. 溶出挙動
ボリコナゾール錠50mg「JG」、ボリコナゾール錠100mg「JG」及びボリコナゾール錠200mg「JG」は、日本薬局方医薬品各条に定められたボリコナゾール錠の溶出規格に適合していることが確認されている。 20)


薬物動態の表

薬物動態パラメータ(ボリコナゾール錠200mg「JG」)


  判定パラメータ
AUC 0-30
(ng・hr/mL)
判定パラメータ
Cmax
(ng/mL)
参考パラメータ
Tmax
(hr)
参考パラメータ
T 1/2
(hr)
ボリコナゾール錠200mg「JG」 5569.10±1977.07 1306.09±478.94 1.7±1.0 6.3±0.9
標準製剤(錠剤、200mg) 5518.60±1855.88 1327.28±391.05 1.5±0.9 6.1±1.2
(Mean±S.D., n=23)

血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。


薬効薬理

全身投与後に達成される濃度において、真菌に対する主要な作用は、ミクロソームのチトクロームP-450(CYP)酵素の14-α-ステロールデメチラーゼの阻害である。その結果、細胞膜に必要なエルゴステロールの生合成を阻害し、14-α-メチルステロール類の蓄積をもたらす。これらのメチルステロール類は、リン脂質のアシル鎖が密に配列することを妨げ、ATPaseや電子伝達系の酵素などの特定の膜結合性酵素系の機能を障害し、真菌の発育を抑制する。 21)


有効成分に関する理化学的知見

一般名
ボリコナゾール(Voriconazole)

化学名
(2 R ,3 S )-2-(2,4-Difluorophenyl)-3-(5-fluoropyrimidin-4-yl)-1-(1 H -1,2,4-triazol-1-yl)butan-2-ol

分子式
C 16 H 14 F 3 N 5 O

分子量
349.31

構造式


性状
白色の結晶性の粉末である。
メタノール、アセトニトリルに溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けやすく、水に極めて溶けにくい。
1mol/L塩酸試液に溶ける。
旋光度〔α〕 25 365 :-374~-404°(脱水物に換算したもの50mg、メタノール、25mL、100mm)。


取扱い上の注意

安定性試験
最終包装製品を用いた加速試験(40℃、相対湿度75%、6ヵ月)の結果、ボリコナゾール錠50mg「JG」、ボリコナゾール錠100mg「JG」及びボリコナゾール錠200mg「JG」は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。 22)


包装

ボリコナゾール錠50mg「JG」
 PTP:50錠(10錠×5)

ボリコナゾール錠100mg「JG」
 PTP:50錠(10錠×5)

ボリコナゾール錠200mg「JG」
 PTP:50錠(10錠×5)


主要文献及び文献請求先

主要文献

1. Purkins, L. et al.:Br J Clin Pharmacol 56(Suppl. 1):37, 2003

2. Romero, A. J. et al.:Clin Pharmacol Ther 71(4):226, 2002

3. Purkins, L. et al.:Br J Clin Pharmacol 56(Suppl. 1):24, 2003

4. **Saari. T. I, et al.:Clin Pharmacol Ther 79:362, 2006

5. Saari, T. I. et al.:Eur J Clin Pharmacol 63(10):941, 2007

6. Saari, T. I. et al.:Br J Clin Pharmacol 63(1):116, 2007

7. Hagelberg, N. M. et al.:Eur J Clin Pharmacol 65(3):263, 2009

8. Saari, T. I. et al.:Eur J Clin Pharmacol 64(1):25, 2008

9. Hynninen, V. V. et al.:Antimicrob Agents Chemother 50(6):1967, 2006

10. Hynninen, V. V. et al.:Fundam Clin Pharmacol 21(6):651, 2007

11. Rengelshausen, J. et al.:Clin Pharmacol Ther 78(1):25, 2005

12. Hamandi, B. et al. : Am J Transplant : Voriconazole and squamous cell carcinoma after lung transplantation : A multicenter study

13. 日本ジェネリック株式会社 社内資料;
生物学的同等性試験

14. 日本ジェネリック株式会社 社内資料;
生物学的同等性試験

15. 日本ジェネリック株式会社 社内資料;
生物学的同等性試験

16. ブイフェンド錠・静注用の分布容積の検討(2005年4月11日承認 CTD2.5.3(2)1))

17. Lutsar, I. et al.:Clin Infect Dis 37(5):728, 2003

18. Roffey, S. J. et al.:Drug Metab Dispos 31(6):731, 2003

19. Hyland, R. et al.:Drug Metab Dispos 31(5):540, 2003

20. 日本ジェネリック株式会社 社内資料;
溶出試験

21. グッドマン・ギルマン薬理書 第12版、廣川書店、2043
(2013)

22. 日本ジェネリック株式会社 社内資料;
安定性試験


文献請求先

〈文献請求先・お問合せ先〉
主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求ください。
日本ジェネリック株式会社 お客さま相談室
〒100-6739 東京都千代田区丸の内一丁目9番1号
TEL 0120-893-170
FAX 0120-893-172

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
日本ジェネリック株式会社
東京都千代田区丸の内一丁目9番1号